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9月12日 晴れ 日曜日

その瞬間、私は全ての力を失った
後からおっちゃんが
『何か買ってこようか?』との問いにも
力が抜けて『要らん。』と



今日はとても忙しかった
月に一度の日曜営業だし
2階ではウクレレ教室だし
喫茶も沢山入っているし
お誕生日用のプレゼントパンの注文も入っているし
私にとってはとても忙しい日曜日だった
だから2時過ぎまで何も口に出来ず
お腹がペコペコだった

なかなかお昼が食べれないので
先に厨房にいるおっちゃんに
朝作ってきたお握りとあり合せのおかずを
『先に食べて。』と言って渡しておいた
一通り焼き上げたおっちゃんはそのお昼ご飯を
ゆっくりと味わって食べていた

ある程度段取りがついて
予約分のパンを全て袋に詰めて
やっとこさ出来た隙間時間に
『私も食べるわ~、弁当どこ?』と厨房に入っていくと
おっちゃんの顔色が変わる
『あれっ、二人分やったん、全部食べてしもた。』
『えっ・・・・』絶句

それからもう言葉にならない
顔も見れない
出るのはため息だけ


わざとじゃない
知らずに食べた
それはそれは分かっている

だけど
だけど
その能天気差加減がまた腹が立つ~!
分かってくれる人は分かってくれるはず!世の奥様方~)

仕方が無いので
ラスク用にとっておいた食パンを焼いて食べた
厨房にいるおっちゃんにオーブンで焼いて、とお願いするのが嫌だったので
こっちのコンロに網を載せ焼いたら黒く焦げた
その焦げ目がまた悲しくて苦くて
それにバターを塗って食べる私は哀愁感たっぷりだった


夕方、いつも来てくれる男の子
目の前で焼きソバパンを
『あー美味しいっ』と言って一気に食べた
その姿を見て今日の全ての嫌な事はすっ飛んだ

おっちゃんが私の昼ごはんを食べた事は一生忘れないけれど
いつまでも怒るのは辞めておいた
by mamepanapollo | 2010-09-12 17:57